カウンセラーの日高りえです。
今日は、プロゴルファーのジェイソン・デイのことについて書きたいと思います。
オーストラリアのプロゴルファー、ジェイソン・デイさん。
2015年の「全米プロゴルフ選手権」で悲願のメジャー初制覇を達成。世界ランク1位の座にも就きました。
ジョーダン・スピース、ローリー・マキロイと共に新ビッグ3と呼ばれています。
(私はゴルフのことは全く分からないのですが…)
デイがゴルフを始めたのは、父親がゴミ置き場に捨ててあったゴルフクラブを持ち帰り、「どっちが上手くなるか競争しよう」と言い始めたことがきっかけだったそうです。
しかしその後、デイが12歳の時に父親は胃がんで亡くなります。その死がきっかけで、父と始めたゴルフからも離れ、荒れた生活を繰り返すこととなります。
そこから立ち直りたいと自ら願い始めたデイは、ゴルフが盛んな全寮制ボーディングスクールの存在を知り、母親のデニングに「あの学校に入りたい」と申し出ます。
母はいくつもの仕事を掛け持ちして高額な学費をぎりぎり工面して、デイをボーディングスクールへ送り出しました。
その後…
2006年にプロデビュー、2007年のネイションワイドツアーの大会でプロ初優勝。
その後、成績が振るわない時期もあったようですが、2015年の全米プロで悲願のメジャー初優勝。
その時の優勝会見でデイが口にした言葉は…。
「もしも、あのとき父が死んでいなかったら、今日のこの勝利はなかった。父が死んだとき、1つのドアが閉まった。でも、そのあと、別のドアが開いたんだ」
ドアは閉まった。けれど開いた。
大切な人を亡くして、ドアが閉まるという表現、わかる気がします。
何かが遮断されてしまったようなそんな感じ。。
それもあまりに突然に…。
デイの言葉で私が思ったのは、開いたドアは別のドアだったということです。
変化するこの世の中で、同じ状態に戻れる言うことはありません。
その変化が受け入れられなく、自分だけが取り残された感覚で、周りの何もかもが自分にとって不快に感じられたり、どうしようもない気持ちになってしまったりします。
それでもその変化の中で、変化があるからこそ何かが動き出します。
戻りたいと思っていたところではなく、そんな気持ちがありながらも希望が持てるなにか。
それが、デイの言う「別のドアが開いた」ということなんだと思います。
ドアは、人によって違うでしょうし、「そこから立ち直りたい」と自らが思うことが第1歩なんだと思います。
デイは2017年3月の世界選手権シリーズ、マッチプレー選手権の初日、6番を終えたところで突然棄権します。
理由は、がんと診断され余命12カ月と告げられた、母親の緊急手術に付き添うためです。
遺された私たちにできることは、今生きている人との関係性において、後悔しないように生きることなんだと思います。
それは、経験したからこそできるんだと思います。
ちなみに、母親の手術は大成功だったそうですよ。
あなたと、あなたの周りの人の幸せを願っています。
日高りえ