さとみさんから届きました、夫へのお手紙をご紹介します。
さとみさんから夫へ「天国への手紙」
昨日、あなたの49日法要が終わりました。本堂でお経が流れる中
、何で今、あなたの法要をしなくちゃならなかったんだろう。 まだ、還暦過ぎたばかりなのに、と思い、胸が張り裂けそうになり ました。 50日前、自分の法要が執り行われるなんて、自分がお骨になって
、お墓に納骨されるなんて、露ほど思ってもみなかったでしょうね 。あと半年で定年を迎え、それから、夫婦二人で、 西日本を一周する予定でしたよね。ツアーが嫌いなあなたは、 全部自分が運転するから任せとけ、と言ってくれましたね。 その旅行が終わったら、また再任用が決まっていたから、年金もらえるまで働くって言ってくれ てもいました。それが現役で死亡退職と言う形になって、 どんなに無念だったか、想像するだけで、息が苦しくなります。 しかも、あなたが亡くなったのは、私の至らなさが原因だったから
。
あの日、お盆の初日でした。菩提寺が離れた所にあるため、綺麗な車で仏様を迎えに行ってやりたかったのでしょうね。あなたは朝か らゴミ出しや庭の水撒きをした後、いつの間にか洗車を始めていま した。普段の休日なら水撒きの後には家の中に入ってきて、朝ご飯 を摂るのですが、せいぜい汗をかいてしまったので、汗かくついでに、洗車も終わらせてから、シャワーでも浴びて、ゆっくり朝ご飯 を摂ろうと思ったのでしょう。私も一度駐車場に見に行ったのです が、タイヤを拭いていたので、ああ、そろそろ終わるんだな、 と思ったから、「なんか、あんまり綺麗になった気がしないなあ」 とあなたが言っても、「そんなもんじゃない?私のより、 ずっと綺麗だよ」と言う会話をしました。 午前中にお寺に御布施を持っていき、お墓に仏様を迎えに行く習慣
でしたので、私も早々に化粧しておかないと、と思ったので、 私は私で、食器洗いや、風呂掃除や、 洗濯物などの家事をしていたのです。
ところがしばらく経った後、あなたが「なんだか熱中症になっちゃったかも」と言いながら、家に入っきたので、「大丈夫? 少し休んでから、お寺に行こうか?」と聞いたら、「俺なんか、ま た朝メシ食べてないじゃん」と言って、本来なら、朝食後に飲む薬 を台所て立ったまま、飲んでいました。 実は、家族の休日の朝食はバラバラなので、前の日に野菜やハムな
どのサンドイッチ用の食材を用意しておくので、 各自が自分でパンに挟んで食べることになっていました。
しかし、よほどだるかったのか、自分の足で歩いてベッドまで行き、「少し横になるから、アイスノンと経口補水液みたいなのがあっ たら、持ってきてくれ」と普通に話していたのです。 ここまできても、私は危機感を感じていませんでした。あなたも庭
の水撒きをすれば、熱中症みたいになると良く言ってたし、私も庭 の消毒を1時間もやっていれば、頭が痛くなってましたから、 暑さには、夫婦揃って慣れていると思っていたのです。だから、泡 を吹くでもなく、歩けないわけでもなく、息を切らせているわけで もなく、普段通りの喋り方をしていたので、少し休んでいれば、身体が 元通りになるだろうと思った私は、「お父さん、ゆっくりやすんで いなよ。お寺へは、私1人で行ってくるからさ」と言って、 自分では労ったつもりだったのです。 でも、あなたは、『
もう少し経てば、あいつ(長男)が帰ってくるから、それまて待っ ていて、二人で
行ってくればいいじゃん」と言ったのですが、長男の帰宅時間がはっきりしていたわけでもなかったので、「一人でも大丈夫だから」 と言い、念のため、2階にいた次女を一階に呼んで、「父さん、 具合悪いらしいから、隣にいてやって」と言い、 私は往復1時間以上かかるお寺へと、向かってしまったのです。 次女から切羽詰まった声でライン電話があったのは、帰る途中の道
でした。「父さんが急に呻き声をあげて動かなくなったから、救急 車を呼んだけど、どうなるかわからない」と泣いていました。私は 気が動転し、帰る道の、車中で「また逝かないで。介護でもなんで もやるから、とにかく生きていて」と叫ぶながら、運転していましたが、家にやっと着いた時、家から運び出されたあなたが、救急車 に乗せられるところでした。私も一度は救急車に乗り、あなたの手 を握っていましたが、途中ドクターカーと合流して、県の中央病院 まで運ばれて、人口心肺もいれてもらいましたが、子供たちがかけ つける前に先生から、「ご主人がんばってくれましたよ。でも血だらけなので、これ以上の延命措置はかわいそうだから、楽にしてや っていいですか?」と言われ、承諾するしかありませんでした。 高血圧や軽い糖尿もありましたが、薬もかからず飲んでいたので、
あの暑い中、洗車しなけば、あなたはまた、この世にいてくれたは ずなんです。
何故最初に、こんな暑い日に洗車する気になってしまったのか?
それを何故、私がとめなかったのか!
熱中症かもしれん、と言った時、なぜ「しんどいなたら、救急車呼ぼうか?」と私が言ってやらなかったのか?
一度洗車を中断させてでも、朝ごはんを食べさせなかったのか?
なぜ、息子を待たずに、出かけてしまったのか?
急変したとき、次女だけでなく、私も一緒にいれば、どうなかなったのではないか、と言う後悔が1日何度も押し寄せてきます。
私との会話の2時間も経たないうちに、あなたは心肺停止になってしまっのですから。 長男は、「母さんのせいではないよ」と、
次男は、「母さんのせいだなんて、これ以上言ったら、俺とおとんが怒るからな」と、
あなたのお姉さんからは、「弟はあなたに感謝していると思うよ」と言ってくれました。
でも、今でも、私は自分を許せません。一生ゆるせそうもありません。 もし、私がおなたに洗車をやめさせておけば、あなたはまた、こち
ら側にいたに違いないのですから。定年前に突然この世を去ったあ なたの無念さ、妻である私の至らなさ、 もう二度あなたに会えない絶望感で、50日経った今でも立ち直れ る自信がありません。 これから、本当なら、二人だけの気ままな、のんびりとした余生が
待っていたはずでした。
あなたにもう償えない分、あなたと私の宝物である子供達の幸せを見届けなくては、とも思っているのですが、今は、亡くなってから 一度も私の夢に出て、顔も見せてくれず、声も聞かせてくれないの で、あなたに会いたくて会いたくてたまりません。 さとみ
お手紙ありがとうございました。
さとみさんの思いが、ご主人へ届きますように。
日高りえ
天国へのお手紙をお送りください。
想い出のお写真とともにご紹介させていただきます。
愛する人を身近に感じることできる 天国からの「愛のメッセージ」
あなたへの言葉を受け取って♡
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