カウンセラーの日高りえです。
アメブロのブログを通して知り合った「うお座のオッサン」さん(ハンドルネーム)の体験談をご紹介します。
お父様を亡くされた後、ご自身のお仕事を通じて行っている活動にとても共感をうけまして、ご紹介の許可をいただきました。
内容は私の方でまとめさせています。
うお座のオッサンは、お父さんの葬儀の時、
「これから市役所やら金融機関の手続きとかで何かと大変やけど。。。
無理しんとゆっくりして気が付いたら整理すんのが終わってた感じでええと思うし
身体の方を1番に考えて下さい。」葬儀屋さんの社長から、このような言葉を受け取ったそうです。
そこで、うお座のオッサンも葬儀に携わる仕事がしたいと思い、色々と出来そうな事を考えたりググッって、グリーフケアって単語を知ったそうです。
グリーフ=悲嘆
って意味らしい。
悲嘆をケアするんだな。グリーフケアってば
臨床心理士や医者やカウンセラーの資格を有する人が出来る事であって
その辺に転がってる料理人のオッサンがチョカチョカ出ていく場面でもなく。。。出過ぎず恩着せがましくならず
料理人は料理人の立場をわきまえて出来る事は
結局
葬儀の時のお弁当を作る事に納まりました。思い出として残る味もあるの。
そんな事を考えながら作っても
お客さんには伝わらない。
せやから簡単なメッセージを添えて料理を提供しようと考えた。おっちゃんの考え方が間違ってるかも知れませんが
悲しい時にでも余計に人前では気丈に振る舞って笑顔でいる。
素直に泣く事が出来ない。
早く乗り越えなきゃ。。。
ついつい頑張って自分を追い込んでしまう。日本人の美とするところでもあるのかも知れませんが
けど頑張る時は頑張って
素直に弱音吐いても泣いたりして構わないと思います。そう思い
作り手のメッセージをお客さんに伝えて
料理を提供しようと
葬儀屋さんに協力してもらい仕事をさせていただいてました。バイトちゃんにも手伝ったもらって。
何軒かの葬儀や仏事に
店からのメッセージを添えて料理を提供させてもらいました。
メッセージを添えたお客さんからはリピートもあり
店にも来て
ありがとうも言っていただきました。でも自己満足笑い泣き
ホンマにグリーフケアが必要な方の希望で
精神科医や臨床心理士やカウンセラーの仕事やないから
頼まれもしてへん事を勝手にやって
御遺族の気持ちを無視した
自己満足の様な事といった考え方を
取り除く事が出来なくて
もうメッセージを添える事も葬儀屋さんとの仕事もしてません。今は誕生日とかお祭りや、、
お祝い事にメッセージを付けるぐらいですわ。で気が付いた。
仏事の時の仕出しにメッセージを添えるのは止めてます。
けど
注文をしていただけるのは有難いし感謝ですね。
せやから
請求書と御礼状を一緒に送付させてもらう事にしています。
ひとつひとつの弁当には
割り箸に簡単な御礼を書いた紙を巻いて箸袋として添えるようにしています。余り踏み込んだ事を書かずに。。。
何年か前におっちゃんの尊敬する人が亡くなりました。
その時の方丈様も御遺族に向けて
親父の葬儀の際 葬儀屋の社長と同じような事を仰いました。『これから親戚の方々も御自宅の方に戻り
益々寂しくなる一方で御家族で日常生活に加えて
遺品整理や御供養等
色々としなければならない事に追われてくる。
決して無理をせずに
慌てずゆっくりでいいので
ひとつひとつを終わらせていき
静かになった家で
ふと気が付くと
台所の蛇口から一滴二滴と雫が落ちる音が聞こえてくる。
そんな時に全てが終わってた。
そんな感じでいいのではないか。
気が付けば水の音。ゆっくりしいや。
何事もゆっくり確実に目の前の事ひとつひとつをこなしていけば
きっと素晴らしい未来になってくる。』ちょっぽし方丈さんが仰った言葉をハショリましたが
内容は同じだと思います。でその時
葬式も法要も
葬儀屋さんの存在も
方丈さんも牧師さんの存在も
お医者さんも心理士もカウンセリングする人も
グリーフケアも。。。
グリーフワークも
全ては
生きてる人の為なんやな。そう感じました。
で
おっちゃんの御礼状は御遺族に注文して頂いた事に心から感謝して
御遺族の体調を案じて自愛していただける事を願ってくくる。目立つ事なく
お客さんに気付いてもらう事なく
おっちゃんからバイトちゃんから
お客さんへのささやかなホスピタリティ。おっちゃんは親父の葬儀をきっかけに
グリーフケア・グリーフワークという仕事を知りました。
興味を持ち葬儀屋さんへの仕出しを通して分かった事は
お寺や坊さん・仏事がありグリーフケアやグリーフワークも今を生きている人の支えにあるって事です。心身共に健康で過ごせるのが一番いいですね。
うお座のオッサンさん、お仕事に対する思いをお聞かせいただき、ありがとうございました。
家族の死を通じて、今まで思わなかったことを感じ、自分にできることはないかと考え、実行に移し、いろいろ巡って今はお礼状を添えている。
葬儀屋さんからあたたかい言葉をいただき、次の方へバトンを渡していく。まさにエールフォワードです。
そして、うお座のオッサンは今、ニンニク農家を目指しています。有機栽培のニンニク。
楽しみですね!
これを書いていて、自分のカウンセラーとしての活動を考えさせられました。
私は今でも、愛する家族を亡くした方の気持ちを楽にしてあげられる、もっといい方法はないのか、もっと自分にやれることがあるのではないかと自問自答しています。
自己満足なのかもしれません。
それでも、良いと思ったものは提供していくし、違った方向にしていくものもあると思います。
今生きている人のために。。
日高りえ
「エールフォワード」あなたの体験をお聞かせください。
想い出のお写真とともにご紹介させていただきます。